タレントの質問 9/14
多くのメッセージありがとうございます。
公開できなそうな質問は個人様に返信しております。
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現在、エキストラの 事務所に所属していますが、新たに劇団に所属したいと思っています。
もし劇団に所属する場合、どの点に気をつければよろしいでしょうか?
今現在、2つの劇団に連絡をしています。1つは月謝が安く、少人数制のところ。もう一つは、新しく劇団を立ち上げるところで月謝(料金)は未定です。
アドバイスをよろしくお願いします。
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御連絡ありがとうございます。
まず考えることは、最終的に何をやっていきたいか。どのレベルまでのタレントを目指していくかが大切になります。
舞台をやっていくと定職やシフト制のバイトはしにくくなります。
舞台にもよるのですが、長いところは1~2か月稽古があります。大きな舞台になると1~2か月稽古、1か月本番
になると通常のバイトも厳しくなります。
多くの劇団の方は、バイトでお金をためる→舞台→お金をためるの繰り返しだったりします。
他、エキストラ→エキストラ会社
舞台→劇団
映画、テレビ、CM等メディア系の仕事→芸能プロダクション
を狙うのがベストです。
劇団と言っても数種類あります。
小劇団 商業劇団 劇団がついたプロダクション
※下記に書くことは平均的なイメージですので全ての劇団に共通することではないことをご了承ください。
■小劇団系 小劇場などの舞台
【メリット】
入所しやすい。金額が0で入れる。舞台出演がしやすい。
【デメリット】
毎回ノルマがあり、それだけだと生活できない。
知名度が高いタレントとは共演しにくい。
小劇だと、プロフィール芸歴として弱いのでプロの現場には入りずらい。
情報がその劇団の舞台しか流れない。
■商業劇団 大きな劇場・商業的な舞台
【メリット】
有名劇団によってタレント能力次第では、食べていける方もいます。
知名度の高いタレントと共演できる可能性があります。
大きい舞台を経験できる劇団があります。
【デメリット】
小劇団に比べると競争率が平均的に高い。
入所金や条件は様々。
その劇団内の情報しか来ない可能性があります。
有名な劇団ではやはり経費がかかるところもあります。
■芸能プロダクションの劇団
【メリット】
映画・ドラマ・TVなどメディア系の情報も入ったりするところがあります。
そういった意味で情報の多さは劇団の中では一番高い。
金額さえ払えば、ほとんどの方が入所できます。
【デメリット】
金額がかかるところがほとんどです。
プロダクションによって入所に数十万かかるところがあります。
上記をまとめると
あくまで経験としてやってみたい。(一生ではなく一時的)いつかは定職をするつもり。
入ってすぐ小さい舞台でも経験したい(短期間的)。出演は舞台だけでいい方は小劇団系がお勧め。
※一生を舞台に捧げ活動している方もいます。ただしその道は非常に困難でやり続けるには忍耐力が必要になります。
本格的な大きな舞台に出演したい。
出演は舞台だけでいい。ゆくゆくは舞台俳優として生活していきたい方は商業劇団系
※小劇・商劇などは舞台の色があります。しっかりとその劇団の舞台を数本は見て
劇団の内容やスタイル・色に興味が合うところをお勧めします。
メディア系を視野にいれて、舞台と平行線に仕事をしていきたい方はプロダクション系劇団がお勧め
最終的に、テレビ・映画・ドラマ・CM・モデル等メディア系を意識するのであれば芸能プロダクションがお勧め。
流れとして
アンサンブル(エキストラ的要素)→ノルマ出演(チケットノルマがあります)→出演ノルマ無し→出演(1ステージいくら等)→主演→客演(ゲスト扱い)
等になります。
主演には実力と経験。客演は実績と知名度。
まず舞台役者としての目標はノルマ無し。1ステギャラ・グロスギャラ計算になると、ある程度行動しやすくなります。そこに行きつくまでがシビアだったりします。
まとめとして
劇団やプロダクションを辞めて新しい所に入るとまた1からのスタートになります。
今後自分の求めている方向にあった事務所や劇団に入るところがお勧めです。
舞台は決して小劇団だからといって甘いものではありません。
岩田もメディア・舞台とも経験していますが、本当に心から舞台を愛していないと舞台をずっと続けられないものです。
ある舞台で稽古2週間、1ステ10万でも集中力や台本記憶なども含めて大変だった経験があります。
稽古以外でも台本の役・セリフを入れるだけでも膨大な時間がかかります。
現状日本の文化で舞台役者をやっていくにはリスクが高いイメージがあります。
こういった根本的な問題をタレントだけにリスクを負わせるのではない舞台ができることを願います。
でも舞台で繋がったタレントはドラマ映画で共演するより長く繋がってられるんですよね。
一緒に始まって、一緒に終わる達成感があります。
その感覚はなかなかメディアでは経験できないことで僕は好きです。